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亜梨沙5?1

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目下、夏休みを利用してのプチ家出か、本格的家出かは、知らないが、
(多分、ブチ家出だろう…)とにかく、家出中の俺の幼い恋人、
亜梨沙との生活は10日目になった。
「ねえ?あきにょん…あのね…」と、14歳の少女が、俺のTシャツに
ジーンズを破ったて作った、短パンだけを身体に身につけ、夏の風に
髪の毛を、少し揺らしながら、話しかけてきた。
その顔には、少し涙が浮かんでいる。
「どうした?」ベッドの上で、休日の時間を楽しんでいた俺は、昨日の
少女とのセックスの余韻を残し、話しかけてきた亜梨沙を、引き寄せ
ベッドの上でキスをした。
「さっきね…ママから電話あったの…」
俺は、その言葉に、飛び起きた。
「え??なんて??」
「あのね…パパが、怒らないから、帰ってきなさいって言っているんだって」
「う?ん…まあ、お前、未成年だし…」と、返答はするか、シドロモドロで
正確な言葉になってない俺。
「私、あきにょん?から、離れたくない!!このまま、結婚する!!」
亜梨沙は、大きな目に涙を一杯溜めながら、俺に抱き付いてきた。
その一瞬に、俺の頭の中で、色々なことが浮かんだ。
このまま、亜梨沙と一緒に生活をしている姿に、
何故か俺が捕まっている姿。それに、亜梨沙の親と会っている姿など…
出来れば、俺の側に、亜梨沙を置き、ここから学校に行かすなんて言う
ことをしたいと思ったが、冷静に考えれば、まずは、家に帰らせるのが
大人の考えだろう。
「わたしね!ママに あきにょんのこと、話したの」亜梨沙が俺の胸の
中で話し出した。
俺は、その言葉に、心臓が止まるのではないかと思うほど、ドキドキしている。
考えてみれば、14歳の亜梨沙の親と、そんなんい年齢は違わないはずだ。
このまま、怒鳴り込まれても何も言えない。
「最初、ママは、ビックリして、すぐに帰って来いって言ったけど、
私、絶対にこのまま、家には帰らないって言ったの」
「う…ん…」俺は、そう答えるしかない。
「あきにょんは、私のこと、どうしたいって思う?」
その瞬間に、俺の前に居るのは「少女」ではなく「大人の女」だった。
「俺は…このままお前と暮らしたいと思う。でも、今は夏休みだから
まだ、いいけど、このまま、ず?と一緒に居られるとは思わない」
彼女の顔が曇ってきた。
「でも、お前が帰っても、すぐに会いに行く!お前が、16歳か18歳に
なれば、一緒に暮らせばよい」
俺は、少し大人の立場で、そんなことを言った。
しかし、本音は、このまま一緒に暮らしたいと思ったが、現実問題と
して、そんなことは出来ないと判っている。
「俺は…今まで付合った女の中で、お前は、離してはイケナイ女だと思った」
それは、本心だった。
8月!夏の日差しが赤い4WDの車の車内を、容赦なく照り付ける。
俺は亜梨沙を自宅まで送る手段として、新幹線で一人帰らせるのではなく、
あえて車で俺が送り届けると言う方法を取った。
正直仕事が忙しい時期ではあったが、この少女…いや、俺にとっては女性…
だけとは、一瞬でも長く過ごしたいと思った。
彼女を新幹線で送るには、一旦東京に出て、再度少し引き返す必要がある。
亜梨沙も最初は、そうやって俺の元にきた。
正直、この方向音痴の彼女に、よく、迷わずに神戸まで来れたものだと
改めて感心をする。
亜梨沙の家は、富士山を裏から見ることが出来るある街にある。
俺は中央道を走り、○○昭和インターまでを、ひたすら走った。
亜梨沙との始めての、長距離ドライブで、俺達は色々なことを話す。
その、8時間のドライブが、本来なら悲しいはずの別れを、ほんの
わずかな間だけだが忘れさせてくれた。
「そうだ!指輪買ってやろうか?」
「本当?」
「高いものは、貧乏人やから買えないけどね!安物のやつ!将来婚約指輪を
買うまでの代わりの指輪!」
今まで、俺は何度か女性に指輪を買ったことはあったが、この時、この
14歳の亜梨沙に、心から指輪を贈りたいと思った。
誰が言ったのか忘れたが、指輪と言うものは、男と女を繋ぎ止めるための
束縛具だ聞いたことがある。男が女に指輪を贈るのは、お前を束縛し
永遠に自分のものにしたいと言う願望だそうだ。
インターを下り国道20号線を、しばらく走ると、左側に東宝8と言う
映画館がある。ここは、その隣と言うか、同じ敷地と言うかわからないが
総合ショッピングセンターになっている。
遠くに富士山を裏側から見ながら、ここが亜梨沙が生まれた街なのかと
思いながら、車を降りた。
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