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一夏の経験 6

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第四章 至福

 「お帰りなさい、・・ませ」正座をして手を前に着いて健一は出迎えた。「ただいま、どうしたの。随分殊勝なことするじゃない。早くもメイド犬のケン子が気に入ったのかしら。それにきれいに片づいているし。何をしてたの一日?」「はい、朝食の残りをいただいてから片付けをして、言いつけられた本を読んでおりました」「あらそう、何を読んだの。これは私の兄さんが捨てると言ったのをもらってきたの。おもしろかったでしょ。ちょうどおまえにはいい勉強になったんじゃない」
 「黒い下着の義母を読みました」「どうだった?」「はい、実はそれを読んでいるときに、えー、と」「何よ、はっきり言いなさい」「あのお漏らししてしまいました」「何だってどこに?」「この中にです」「ああ、そうだったわね。出してみなよ」健一は、おそるおそるスエットを脱ぎ、パンティをめくる。そして、まだ少し大きくなったままのペニスを出してルミに見せた。「あらあら白いじゃない。それに透明なものも随分吹き出したのね。若い証拠だわ。カオルが帰ってきたら見せて上げなきゃ。もう少しゴムで巻いてそのままにしとくのね。カオルがなんて言うか。勝手に出しちゃったんだから。私は知らないわよ」
 そんなことを言って椅子に座る。持ってきた郵便物を開けながら、「ちょっと、手を洗ってきてから、私の肩を揉みなさい」「はい」健一は、結ばれた綱を解いてもらい、洗面所で手を洗った。それからルミの後ろに回る。きれいな髪だ。いい匂いがする。肩に手を置き、首筋から揉んでいく。一日客の髪を切ったりパーマを掛けてやった身体は硬くなっていた。優しく揉んだ。健一は母親の肩を揉んでやるのが好きだった。だからマッサージは結構得意だったし嫌いじゃなかった。
 「上手いじゃない。おまえどこでこんなことならったの」「母親に良くして上げていたんです」首筋から肩胛骨の周りを丁寧に押してやった。ルミは暫くすると、うとうとまどろんでいるようだ。健一はすぅーっとルミの髪に鼻を近づける。肺一杯いい匂いを吸ってみる。身体がジーンと痺れるくらいの快感が走る。肩を揉みながら、薄いシャツに浮き出たブルーのブラジャーのラインを眺める。肩胛骨の周りを揉みながらブラジャーの背中のベルト部分に手を添える。「何か変なこと考えてるんじゃないでしょうね」ルミがたしなめた。「い、いえ何も」突然のルミの声にびっくりして答える健一。
 小一時間経った頃、カオルが帰ってきた。健一はルミにしたように、床に座り手を着いて挨拶した。カオルは笑って「ああ、お腹空いた。今晩何食べようか。毎晩私たちが帰ってくる頃ご飯が出来上がってるといいんだけど」
 随分のんきなことを言うカオルであったが、健一が来てまだ二日目だ。二人がそんな気楽なことを言えるのも、健一の身元や学生証、それに何よりも証拠の手帳があるからだった。結局その日はルミが炊事を担当し、健一はその間カオルの肩を揉まされた。二人の食べている間机の下で待たされ、昨晩のように残り物を床に置いて食べた。
 健一が手を使わずに直接口をつけて食べていると突然ルミが話し出した。「あの手帳、よく見てみたら、今月になって何やら暗号のようなものがたくさん書いてあるんだけど、何なのか教えてくれるかしら? 自分で書いたものなんでしょ」「PとかTとかKって何かしら」「ケン子、正直に言いなさい。言わなくても、うすうす分かってはいるんだけど。言わないとかえってむごいことになるわよ」健一は言おうとするが食べていたものが喉に詰まり、声が出てこない。口をパクパクするだけだ。やっと食べ物を喉に押し込み「Pはパンティで、TはTバックパンティ、Kはキャミソールで、Sはストッキングです。すいません」
 「それで? なんですいませんなんて言うの?」「その日にどれだけ下着を盗んだか記録したんです」素直に健一は答えてしまった。「あっはっはは、言っちゃったわね、これで証拠が挙がったわ、証拠資料いうところかしら。警察に電話してあげようか」そう言ってルミが冗談で電話を掛ける仕草をする。健一はあわてて、「どうかお許し下さい、どうかお助けて下さい。何でもさせてもらいます。何でもいたします。どんなことでも」そう言って涙ぐんでルミの足元にひれ伏し、許しを乞う。
 「そう、カオル、どうかしら。ここまで言ってるけど」「仕方ないわね、やっぱりここに暫く置くことにしようか。でももし変なこと少しでもしたら、その時はすぐ警察に電話するからね」健一は二人がまだ自分をここに置くかどうか迷っていることを知った。
 「それにしても随分な数よね。これだけのものいったいどうしたの」「その時オナニーに使って捨ててしまったものもあるけど、お姉さま方のは全部締まってあります」「まあ、どこに?」「家の自分の机の奥に見つからないように締まってあるんです」「へぇ、それも証拠になっちゃうわね」ルミがケラケラ笑って言った。もう健一はどうなってもいいと諦めていた。ただここでこの二人の奴隷として飼われることしか頭になかったのだ。
 健一は小さい頃から、あまり両親からああしろこうしろとは言われたことがなかった。だから何をしていたらいいのか迷うことがあると、とにかく本能のままにとにかくやってみる癖があった。それでも何も両親が言わないことが多く、次第に自分はどうでもいい存在としてしか見られていないのだと思った。何をしててもかえりみられない、透明人間と同じだと。何をしても咎められることはない。何をしてもいいのだと思えてきた。だから、本能のままに欲望のままに下着に戯れ、欲したときにはそれを手にしていた。
 それなのに、ここで二人のご主人様に拘束されてはじめて、指図される心地よさを知った。何も自己判断は許されない。何もかも委ねてしまうことがこれほどまでに安心で安らぎを与えてくれるものであったということをはじめて知った。本当はこうしてくれるのを求めていたのかも知れない。それが愛情に飢える原因だったのかも知れない。健一にとっては赤ん坊の頃のことは記憶にないが、憶えている限りにおいて、はじめて何もかも指図されることに従っていればいいという安心、囲って見守ってくれる存在があることの至福感を感じたのであった。
 「あのー、トイレに行かせてもらってよろしいでしょうか」「あ、そうだったわね。カオルこの子出しちゃったんだって。この本読んでて。よっぽど黒い下着の義母が良かったらしいわよ。どうりで良く黒いパンティを取られたわよね」「まぁ、自分でしちゃったの?」組んでいた足を組み替えながら、カオルが言った。「いいえ、自然に出ちゃったんです」「自然に出るはず無いでしょ。本読んでその主人公になりきっちゃったのね、きっと。前に読んだから忘れちゃったけど、黒い下着のお母さんに後ろから犯されちゃうんじゃなかった」「そういう内容なの? きみもそうされたいんだ。やっぱり女の子になりたいの?とにかく、今日のところは許してあげようか。でも明日からこんなことしゃったら、手足を拘束して出掛けるようにしようかしら」「そうしようカオル、何しでかすかも分からないしね。実際」ルミは机の下から見上げる健一の赤く上気した顔を見て笑いながら言った。
 やっとトイレに行かせてもらった健一は、コンドームの中の液体をトイレに流し、紙できれいに拭き取って、用を足した後またペニスにかぶせ、パンティを履いた。そうしないとヌルヌルとまだまだ先走りのカウパー腺液が出てきそうだったのだ。
 「それにしても家に何も言わないでいたらお母さんが警察にでも連絡してもいけないでしょ。どうしたらいいかな」「そうよね、二日目だもんね」そんな二人の会話の最中に他人事のように健一が戻ってきて、流しで洗い物をはじめる。「やっぱり、電話しなさい。心配しないようにって。友達の家に暫く厄介になるとか何とか言って」「それがいいわ、万一警察沙汰にでもなったらいけないし」健一は乗り気がしなかったが、家に電話させられた。出たのは母親だった。前にもこんなことがあったからか全然探していた様子もなかった。また電話しなさいと言うだけで心配も何もしなかった。
 健一はそんなことだろうと思っていた。両親は自分たちの仕事とお互いの異性関係のことで頭が一杯なのだろう。小さな頃から、よく言い争う声を聞いていた。仕事のこともあったが、大体が父親の女のことだった。帰ってきた服に匂いがついていたり、飲み屋の名刺にキスマークがあったり。時には看護婦の母親に患者から電話があったとかで父親が怒鳴っていることもあった。かと思うと、夜中トイレに起きると二人の喘ぎ声が漏れ聞こえることもあった。そんな晩の翌日にはどういうわけかタンスの奥に締まってある原色の下着が洗濯物の中に入っていることを健一は知っていた。
 二人とも手のかからなくなった健一にはもう関心がなかった。と言うよりは自分たちのことで頭の中は一杯だったのだ。もう一人で何でも出来る、後は一人で大きくなってくれるはずだ、だから自分たちのことを目一杯やっているとしか思えない。健一はそれが寂しかったのだが、勿論そんなことを口にしたことはない。いつも忙しくしている母親にも父親にもいつも何も言われないように優等生でとおしていた。成績もまあまあ上のクラスにいつもランクされていて、何も言われないで済むようにしてきた。学校でも他の模範でこそあれ、生徒からも先生からも非難されないように過ごしてきた。
 そのかわり、一人の時には自分の本能のままに振る舞うことが習慣になった。家や学校の周りを避け、知っている人に会わない地域まで足を伸ばしては悪さを繰り返した。それでも心が満たされることはなかった。そのすべてがマスターベーションに過ぎなかった。本当のことではなかった。それがたった一日半の二人に拘束された濃密な時間は、健一の心を変えていた。だからこそ二人の奴隷のような生活に何も反発を感じることもなく、後悔することもなかった。二人はその電話に拍子抜けしてそれからは何もそのことについて言うことはなかった。
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